改めて「近きもの悦び、遠きもの来る」について思う [タウンマネジメント概論]
「地域プロデューサー講座」のメーリングリストの方で下記の西日本新聞の記事が話題に出たのをきっかけに改めて「定住促進」について考える機会がありましたので、ブログの方でも取り上げてみます。
八幡西区の古賀さん夫婦 田舎暮らし求め武雄移住 定住促進事業の参加第1号 希望胸に第2の人生へ
佐賀県武雄市が過疎地域への定住促進事業として、今夏から始めた移住体験に参加した古賀久壽さん(49)、周子(ちかこ)さん(49)夫婦が八幡西区大平2丁目から武雄市に移住し、第2の人生へ踏み出した。同事業では第1号の移住者。1人娘も既に嫁がせた2人は「以前から考えていた田舎暮らしを定年前に実現でき、感動している」と希望に胸を膨らませている。
夫婦は今年8月下旬、6日間の短期体験コースに参加。武雄市内に滞在し農業、炭焼き、そば打ちなどを体験。空き家物件として、同市東川登町内田の築約100年の農家を紹介され、「家や周囲の風景も思い描いていた通り」と移住を即決した。
八幡西区に戻って早速、転居の準備にかかり、久壽さんは勤務していた自動車販売会社を退職し、自宅も売却した。
購入した新居は敷地面積約890平方メートル。広い2階建て住宅に納屋や倉庫もついている。2人は「北九州市の自宅に比べると広さも部屋数も倍以上。掃除が大変です」と苦笑い。5日に引っ越し、現在は家の中の整理に大わらわだ。
「あいさつ回りでイノシシに出会い、びっくりした。仕事はゆっくり探します」と久壽さん。周子さんも「自宅前の畑を借りて、いろいろな野菜を育ててみたい」と話している。
=2008/11/11付 西日本新聞朝刊=
まあ、まずこの記事を読んで最初に思ったのは、移住先が「武雄市」なら仕方ないかな、と。
以前、当ブログでも取り上げたように、武雄市は樋渡啓祐市長という類稀な都市経営能力や情報発信能力を持ったトップがいて、「移住促進」という方向性を明解に打ち出していますからねえ。。。
◆都市のプロモーション② ~武雄市の事例~
http://kitakyushu.blog.so-net.ne.jp/2007-06-9
◆武雄市長物語 :武雄に住んでね☆
http://hiwa1118.exblog.jp/8406927/
◆武雄市定住促進公式サイト
http://www.city.takeo.lg.jp/teiju/index.html
もちろん、北九州市から市民が出ていって人口が減るのは由々しき問題ですし、出来るだけ北九州市外から北九州市に(特に小倉都心地区に)流入してきてくれて人口が増えてくれるに越したことはないのですが。。。。
現実的には、以前2008年6月14日の記事『北九州市住まい支援事業』 でも取り上げましたように、ちょっとやそっとの施策を打ったくらいでは、人ってそうそう簡単に移り住んできてくれるものでもないですね~。
◆北九州市住まい支援事業 (2008年6月14日の記事)
http://kitakyushu.blog.so-net.ne.jp/2008-06-14
……というようなことを考えていたら、改めて、
近きもの悦び、遠きもの来る
という言葉が思い出されてきました。
◆近きもの悦び、遠きもの来る ~改正まちづくり三法の本質~ (2006年11月18日)
http://kitakyushu.blog.so-net.ne.jp/2006-11-18
焦って外からの転入者を増やそうとするよりも、まずは今現在住んでいる市民にとって「住み続けたい街」にすることが先決かなと。そして、 「住んでいる人が喜ぶ街」 になれば、その噂を聞いて自ずと外からも住みたい人がやって来てくれるのでないかと。。。
そう言えば、先日の講演会「みんなで愛せる街づくり ~We Love 北九州を目指して~」でも有馬会長が「近きもの悦び、遠きもの来る」という言葉を仰っていましたね
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